許容される日本語

日々変化する日本語。すでに許容されたのか、まだ誤用と扱うべきなのか。徒然なるままに考えます。

*当blogより引用する際は出典を明記してください。

ウォーミングアップ/ウォームアップ

「試合開始前の練習運動。予備運動。ウォーム-アップ」(広辞苑第二版補訂版)の意の「ウォーミングアップ」、「ウォームアップ」の表記も許容のようですが、英語ではどちらが使われるのでしょう。
Webster's Ninth New Collegiate Dictionary1986年版によると下記のとおりです。
warm-up n 1:the act or an instance of warming up;also:a preparatory activity or procedure〈後略〉
warm up vi 1:to engage in exercise or practice esp. before entering a game or contest;broadly:to get ready〈後略〉
「warming-up」の項はありません。「warm-up」の説明にある「warming up」は自動詞「warm up」の動名詞であり、名詞としては「warm-up」なのですね。


上記の辞書は発行年が古いので(広辞苑第二版補訂版は昭和51年第一刷)、最新版の国語辞書と英和辞書をいくつかめくってみました。
国語辞書では、「ウォーミングアップ」を主としながらも「ウォームアップ」の項も立てるか「ウォーミングアップ」の説明のなかに「ウォームアップ」表記もあるものが大半です。
英和辞書ではほとんどに「warming-up」の項はなく、いくつかの辞書で「warm-up」の形容詞としているだけでした。それらも名詞は「warm-up」のみです。2冊だけ見た英英辞書は「warming-up」なし。
日本語(外来語)として「ウォームアップ」を用いることに問題はなさそうですから、とりたてて「ウォーミングアップ」にこだわる理由がなければ、「ウォームアップ」でよいのではないでしょうか。文字数も2文字減らせますし。