許容される日本語

日々変化する日本語。すでに許容されたのか、まだ誤用と扱うべきなのか。徒然なるままに考えます。

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話/話し、氷/凍り

名詞と動詞の活用形が同じ音であるとき、書きことばでは表記によって区別します。名詞は「〈前略〉事物の名を表す語〈後略〉」(新潮国語辞典新装改訂版)、動詞は「〈前略〉事物の動作・作用・状態・存在を表す語〈後略〉」(同)で異なることばですから、正しく理解してもらうには、正しく表記する必要があります。
「はなし」の場合は、「話」が名詞、「話し」が動詞連用形です。名詞の「はなし」を「話し」としてしまうケースがよくみられますが、文脈から名詞と判断できる場合でも、常識がないなどと思われかねないので「話」と表記しましょう。
「こおり」の場合は、常用漢字表で、水が低温により固体になった状態を表す名詞「こおり」の漢字としては「氷」のみ、その動詞としては「凍」のみが目安とされているため、一般的には名詞は「氷」、動詞連用形は「凍り」となります(名詞「凍り」、動詞「氷る」も誤りではありません)。