許容される日本語

日々変化する日本語。すでに許容されたのか、まだ誤用と扱うべきなのか。徒然なるままに考えます。

*当blogより引用する際は出典を明記してください。

2009-01-01から1年間の記事一覧

どれだけ削減できるかどうかが課題です

助詞「か」には、疑問・反語・感動などを表す終助詞と、選択・不確かなどを表す係助詞(または副助詞)があります。 「どれだけ削減できるかが課題です」という文は、「(どれだけ・削減できるか)が課題です」と意味の上から分解すると、「か」は疑問であっ…

エネルギーは欲しい。でもカロリーはいらない。

不特定多数に向けた文章を書くときに悩むのが、わかりやすさと正確さのバランスです。 肥満予防のためエネルギーを消費量より多く摂らないようにしましょう、という文を書くとして、この「エネルギー」はそのままでよいのか、それとも「カロリー」と書き換え…

記名捺印のうえ提出ください

敬語の目的は相手に敬意を伝えることです。ならば尊敬や謙譲の気持が表れていればまちがった使い方をしてもよいのかというと、そうもいきません。現代の人間関係では、ビジネスでも交遊でも、互いに相手の立場を尊重して敬意を払い合うことが重要だからです…

わたしたちが亡くなったらどうすればよいでしょう

「亡くなる」は「死ぬ」の同義語ですが、現代語では尊敬語として使われるのが一般的でした。源氏物語では「父の大納言は亡くなりて」と使っていても、現代で身内の不幸に「父が亡くなりました」とは言いにくく、「父を亡くしました」と表現するのがふつうだ…