許容される日本語

日々変化する日本語。すでに許容されたのか、まだ誤用と扱うべきなのか。徒然なるままに考えます。

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解決を図るため対策をとった

役人と学者が日本語を乱すとの説があります。閉鎖的な世界で使用している言葉をマスコミなどを通じて全国に広めるからというのです。
「図るため」もそんな言葉の一つかもしれません。「図る」はそれだけで企てるなどの意味がありますから、「解決を図るため対策をとった」では「解決を企図するため対策をとった」になってしまいます。
しかし「図るため」は、省庁の文書に始まり地方自治体の広報、TVニュースに至るまで使用されています。従来なら「解決を図り対策をとった」と書くところですが、今や「図るため」はふつうの言葉になりました。