許容される日本語

日々変化する日本語。すでに許容されたのか、まだ誤用と扱うべきなのか。徒然なるままに考えます。

*当blogより引用する際は出典を明記してください。

厚い戦い

アナウンサーの国語力にはなにも期待していないので、たとえば、「間髪を入れず」を「かん、はつをいれず」、「綺羅星のごとく」を「きら、ほしのごとく」と正しく読むアナウンサーがいたらかえって、びっくりしてひっくりかえってドインてなことになってしまう。NHKのアナウンサーが『NHK日本語発音アクセント辞典』を無視して「厚い戦い」と発音したところでなんとも思いません。
ところが。
先日、TBS「サンデーモーニング」で唐橋さんが「熱い戦い」と言ったのだ。
いやー、大沢親分亡きあと(合掌)もサンデーモーニングのスポーツコーナー(のみ。しかも毎週観てるわけじゃない)を張本の傲岸不遜や関口宏の無知蒙昧を我慢して観ていたのは、やっぱ、唐橋さんのためだったのかしらねぇ〜。


「熱い/暑い」の共通語アクセントはア「ツ」イ。低-高-低。
「厚い/篤い」の共通語アクセントはア「ツイ」。低-高-高。
しかし「熱い」を「厚い」と同じアクセントで発音するほうがふつうになりはじめたのは(統計をとったわけではないけれど)前世紀のことではないかと。だからもうすっかり許容されたと思われるところ、たまに正しく発音するアナウンサーがいると嬉しい。
いやまぁすでに「正しい」のは「厚い戦い」なのかもなぁ。



このところほぼ毎週更新していた当blogではございますが、RWC2011TV観戦のため、次回更新は10月下旬(訂正。諸事情により年内は更新できなくなりました)の予定です。こんなことを書く必要もないとは存じますけれども。